健康な犬の皮膚と被毛

犬種により毛色と長さは異なっていますが、健康な犬は体臭もあまり強くなく、過剰なフケや抜け毛もなくきれいです。
 

健康な犬の皮膚

犬の皮膚病の主な原因

● 外部寄生虫(ノミ、ダニ)
● 外傷
● アレルギー性皮膚炎
 ● アトピー性皮膚炎
 ● 食事アレルギー
● 細菌、真菌の二次感染
● ホルモン分泌異常
 ● 甲状腺ホルモン
 ● 副腎皮質ホルモン
 ● 性ホルモン
● 免疫異常
 腫瘍

このような症状がみられたら早めに診察を受けましょう!

 かゆみがある。
 皮膚に赤みが広がっている。
 赤いブツブツができている。
 皮膚が赤くただれている。
体臭が強い。 
 皮膚が脂っぽい。
 フケが多い。
 抜け毛が多い。
 カサブタができている。
 皮膚が分厚くなっている。
 皮膚が黒く変色している。
 皮膚に硬いしこりができている

犬でよく見られる皮膚病の症状

以下は当院で診察中によく目にする症例のほんの一部です。
 
 フケが多い 
脂漏症による犬のフケ 
 
皮脂腺炎、突発性脂漏症、ビタミンA,亜鉛欠乏、ホルモン異常、アレルギーなどさまざまな原因でこのような症状がみられます。
 
 
 
 
 
  
   皮膚が油っぽく、皮膚にカサブタが付着 
犬の脂漏症の写真
 
健康な犬の皮膚のターンオーバーは通常3週間ですが、脂漏症、膿皮症、皮脂腺炎、アトピー性皮膚炎などが原因で皮膚のターンオーバの期間が短縮するとフケやカサブタが目立つようになります。治療は原因となっている病気の治療とともに薬用シャンプーや保湿剤での皮膚バリアの治療が必要です。
腹部の脱毛と発赤
 
  
犬のアトピー性皮膚炎の写真
 
この犬はアレルギー性皮膚炎です。アレルギー性皮膚炎はアレルギー体質、ハウスダストや花粉などの環境中のアレルゲン、食事に対するアレルギーなどが原因で発症します。この犬は腹部の脱毛と発赤の他に耳、腹部、指間部などの病変がみられました。
 
 
   
アレルギー性皮膚炎
(治療後)
 
犬のアトピーー性皮膚炎の治療後の写真
 

前の写真の犬の治療後の写真です。ステロイド剤、アポキル、食事療法により症状の改善がみられますがハウスダストや花粉が原因(アトピー性皮膚炎)の場合には治療を中止すると再発がみられます。このようなケースでは薬の副作用に注意しながらの長期治療管理が必要になります。
 

皮膚の脱毛と発赤 
 
犬のマラセチア性皮膚炎
 
アトピー性皮膚炎による皮脂の過剰分泌はマラセチア(真菌)の過剰増殖をおこします。マラセチアは痒み物質を分泌してアトピー性皮膚炎の症状をさらに悪化させます。この犬はアトピーの治療と抗真菌薬によるマラセチアの治療を実施しました。マラセチア性皮膚炎はシーズ犬によくみられる皮膚炎です。
  マラセチア性皮膚炎
(治療後)
 
犬の乳歯遺残
 
治療2ヶ月後の写真です。毛が生えそろいました。アトピー性皮膚炎は完治は難しい病気です。抗真菌薬、オクラシチニブ、ステロイド剤などが内服に加え薬用シャンプーなどの他の治療法と組み合わせることにより皮膚症状の改善がみられました。
  
 
皮膚の円形の脱毛と色素沈着
 
甲状腺機能低下症の犬の写真
 
 直接的な原因は皮膚表層部での細菌の増殖ですが、皮膚のバリアが破壊される病気(皮脂腺炎、脂漏症、アトピー、ホルモンの異常などで)の病気に続発してみられます。ホルモン検査の結果、この犬は甲状腺の機能低下症でした。  
   甲状腺機能低下症
(治療後)
 
甲状腺機能低下症治療後
 
 甲状腺ホルモン剤、抗生剤、薬用シャンプーで改善しましたが甲状腺ホルモン剤は生涯にわたって続ける必要があります。

   
 
 腰部背側の脱毛と発赤
 
犬のノミアレルギー性皮膚炎の写真
 
 
この犬はノミの寄生によるノミアレルギー性皮膚炎でした。ノミの唾液の成分に対するアレルギー反応です。激しい痒みを伴った腰部背側部の脱毛と発赤が特徴です。治療は徹底的なノミの駆除と予防です。
 
 
 
 
 
皮膚表面の黄色っぽいできもの 
 
犬の膿皮症の写真
 
皮膚のバリア機能や免疫力が低下することで、もともと皮膚に常在している黄色ブドウ球菌などが皮膚に侵入、増殖して細菌感染を起こします。黄色いブツブツは皮膚の表層部の細菌感染による膿包(ウミの袋)です。袋がやぶれると赤い斑状の皮膚病変になります。ホルモン異常や免疫力を低下させる病気が原因でおこります。
LinkIcon        LinkIcon