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フィラリア症

firariaseichuu300.pngフィラリアの成虫は長さが20-25cmでソーメンのような細長い形をしています。
主に心臓の右心室内と肺動脈内に寄生します。心臓と肺動脈内に侵入したフィラリアは肺の血管を傷つけ炎症をおこします。時間の経過とともに炎症は重度となり肺の血管の壁が厚くなり、血液の通りが悪くなります。このため心臓(右心室)の負担が大きくなり最終的には心不全に陥ります。フィラリアに感染してもすぐに症状が出るわけではありません。フィラリア症はゆっくりと進行します。感染後3年が経過するまでは無症状で経過することも珍しくありません。慢性の咳と呼吸困難はフィラリア症でよくみられる症状です。病気が進行すると心不全による腹水の貯留がみられるようになります。

フィラリアの発育サイクル

 フィラリアに感染している犬から蚊が吸血する時に血液と一緒にミクロフィラリアが蚊の体内に取り込まれます。蚊の体内に侵入したミクロフィラリアは一定の条件下で2回脱皮をして第3期幼虫(感染子虫)に発育します。この第3期幼虫を体内に保有している蚊が他の犬を刺すと感染子虫が犬の体内に侵入してフィラリアの感染がおこります。犬の皮下組織に侵入したフィラリアの幼虫は脱皮をくりかえして成長し、感染後約3ヶ月で血管内(静脈内)に侵入し右心室内に到達します。心臓内に到達したフィラリアは感染後約6ヶ月で成虫となります。雌雄のフィラリアは交尾をしてミクロフィラリアを産みます。ミクロフィラリアは血液の流れにのって全身を循環し蚊に吸血されるチャンスをまちます。 ミクロフィラリアは蚊の体内を通過しないと成長することができません。
 フィラリアの成虫の寿命は約5年です。

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ka.pngフィラリアの症状

firariashoujyoublue.pngフィラリア症はゆっくりと進行します。感染後3年が経過する頃まで無症状で経過することも少なくありません。フィラリアの症状は寄生数や寄生場所によってさまざまですが、咳の症状で来院されるケースが最も多く、「のどに骨をひっかけたのでは?」とか「風邪をひいたのでは?」と診察に訪れる方が多いようです。また、散歩時に立ち止まったり、倒れたりすることもあります。心臓の病気が進行するとお腹に水がたまり、苦しそうな呼吸をするようになります。本来,フィラリアの成虫は右心室から肺に向かう血管(肺動脈)の中に寄生します。しかし,何らかの原因で心臓の入り口付近(右心房)に多数のフィラリアが寄生すると右心房と右心室間の弁(三尖弁)がうまく閉じられずに急性心不全をおこします。フィラリア手術.png
 この状態をベナケバシンドロームと呼びます。ベナケバシンドロームを発症すると赤血球が壊されて貧血がおこり、コーヒー色のオシッコ(ヘモグロビン尿)や呼吸困難が発現して急激に衰弱します。治療は首の血管から心臓内に器具を入れてフィラリアを摘出する手術が必要です。以前は年間、何頭もこの手術をしていましたが、フィラリア予防が普及した現在ではベナケバシンドロームの症例は極端に少なくなりました。

ka.pngフィラリア予防

フィラリア予防は感染期間中に1ヶ月に1回の予防薬投与で予防できます。

ka.png予防薬投与を始める前にフィラリア検査が必要です。

 副作用防止のため予防薬を投与する前に必ずフィラリアに感染していないかどうかを確認するための検査が必要です。簡易検査法(ミクロフィラリア検査)と抗原検査法があります。

ka.pngフィラリア予防期間

気温が15℃以上になると蚊が活動を始めます。フィラリア症は蚊によって媒介されますのでフィラリア予防薬は蚊が活動開始1ヶ月後から投薬を開始し、蚊の活動休止1ヶ月後まで1ヶ月に1回12月まで予防薬を投与します。
松山地方では5月〜12月がフィラリア予防期間になります。

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ka.png予防薬

firariayobouyaku.pngフィラリア予防薬は色々なタイプの予防薬が発売されています。
当院ではフィラリア予防と腸内寄生虫(回虫、鉤虫)の駆虫効果があり、嗜好性のよいチュアブルタイプのフィラリア予防薬をおすすめしています。