セントラル動物病院

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皮膚の健康チェック


健康な犬の皮膚と被毛

犬種により毛色と長さは異なっていますが、健康な犬は体臭もあまり強くなく、過剰なフケや抜け毛もなくきれいです。
健康な犬の皮膚

 
観察のポイント

頭から尾の先までの皮膚を観察します。毛づやがあるか?、毛がぱさついていないか?、もつれていないか?、過剰な抜け毛はないか?、フケは多くないか?、嫌な臭いはないか?、などを観察します。次に、被毛をかき分けて、皮膚の状態を調べます。赤くただれていないか?、カサブタはできていないか?、皮膚の一部が肥厚したり黒く変色していないか?、黒いゴマのようなものが付着していないか?、 皮膚に塊状の病変はないか?、痛みはないか?などを注意深く観察します。
 

皮膚病の主な原因

 

  • 外部寄生虫(ノミ、ダニ)

  •  外傷

  • アレルギー性皮膚炎(アトピー、食事アレルギー)

  • 細菌、真菌の二次感染

  • ホルモン分泌異常(甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、性ホルモン)

  • 免疫疾患

  • 腫瘍

このような症状がみられたら早めに診察を受けましょう! 

痒がる。
体臭が強い。
皮膚が脂っぽく、被毛がベタベタしている。
フケが多い。
換毛期でないのに抜け毛が多い。
黒いゴマのようなものが皮膚に付着している(ノミの糞)。
カサブタができている。
皮膚に赤いブツブツができている。
斑状に赤みが広がっている(紅斑)。
皮膚が赤くただれて、粘っこい分泌物が付着している。
皮膚がガサついて分厚くなっている。
皮膚が黒く変色している(メラニン色素沈着)。
皮膚に塊状のできものができている(腫瘍、嚢胞、化膿、肉芽腫)。
 
 
 
かゆがっている犬

よくみられる皮膚症状

 

 ここに記載しているのはほんの一部の症状にすぎません。外観症状のみで病気を診断することはできません。正確な診断には、各種検査の総合的な評価が必要です。ペットの様子がいつもとは違うと感じたら早めに診察を受けましょう。

フケが多い
 
ふけが多い犬の皮膚
 
皮脂腺炎、突発性脂漏症、ビタミンA,亜鉛欠乏、ホルモン異常、アレルギーなどさまざまな原因でこのような症状がみられます。 
大量のフケとカサブタ
 
犬の脂漏性皮膚炎
 
健康な犬の皮膚のターンオーバー(皮膚再生)は通常3週間ですが、脂漏症、膿皮症、皮脂腺炎、アトピー、シャンプー剤などが原因で皮膚のターンオーバの期間が短縮するとフケやカサブタが目立つようになります。治療は原因となっている病気の治療とともに薬用シャンプーや保湿剤での症状緩和治療が必要です。 
脱毛とメラニン色素沈着
 
犬の脱毛
 
ホルモン異常や慢性皮膚炎でよくみられます。
 
 
 
 
黄白色の小さなできもの
 
犬の細菌性皮膚炎
 
皮膚の細菌感染による膿包(ウミの袋)です。袋がやぶれると赤い斑状の皮膚病変になります。ホルモン異常や免疫力を低下させる病気が原因でおこります。
脱毛と色素沈着(治療
 
犬の甲状腺機能低下症
 
直接的な原因は皮膚表面の細菌の増殖ですが、皮膚の防御機能が破壊される病気(皮脂腺炎、脂漏症、アトピー、ホルモンの異常などで)に続発します。この犬は甲状腺の機能低下がみられました。 
脱毛と色素沈着(治療後
 
 
 
前の写真の犬の治療後です。甲状腺ホルモン剤、抗生剤、薬用シャンプーで改善しました。
 
 
 
 
腹部の発赤(治療前)
 
皮膚の検査ででマラセチア(真菌)の過剰増殖もみられました。マラセチアはアトピーの症状を悪化させます。アトピーの治療とマラセチアの治療を平行して実施しました。
 
 
 
 
アトピー治療2ヶ月後
 
 
前の写真の治療2ヶ月後の写真です。被毛が生えそろいました。アトピー性皮膚炎は完治は難しい病気です。治療の主体はオクラシチニブとステロイド剤になりますが、薬用シャンプーなど他の治療法と組み合わせることによりステロイド剤の使用量を減らして症状をコントロールすることができます。
犬の接触性アレルギー
   腹部の発赤(治療前)
病変部位と症状より接触アレルギーを疑い、使用していたシーツ類の使用を止めて、抗生剤とステロイド剤で治療しました。
 
 
治療後
前の写真の治療後の写真です。2週間で症状の改善がみられました。 
 
 
後背部の脱毛と発赤(ノミアレルギー)
 
犬のノミアレルギー性皮膚炎
 
 
ノミの唾液によるアレルギー性の皮膚炎です。後背部の脱毛と発赤、激しいかゆみが特徴です。ノミの徹底的な駆除が必要です。 
 
 
 
皮膚があぶらっぽくベトベトしている。
 
 
犬の脂漏性皮膚炎
 
皮脂腺の過剰分泌が原因です。皮脂腺炎、ホルモン異常などの病気でよくみられます。治りにくい皮膚炎です。皮脂の過剰分泌を抑えるためにステロイド剤、しくろスポリン、食事療法、薬用シャンプー、ビタミン剤などで根気よく治療します。
突然の脱毛と発赤
     (急性湿性湿疹)
 
犬の急性湿性皮膚炎
 
 気温と湿度の高い夏場に多発するため夏季湿疹ともいわれます。被毛の手入れ不足、ノミの寄生、クシやブラシで皮膚を傷つけるなどが原因でおこります。激しい痛みと痒みを伴います。
  皮膚の肥厚と色素沈着
 
 
犬の内分泌性皮膚炎
 
この犬は性ホルモンの異常が原因でした。卵巣の摘出手術により改善しました。
 
 
 
 
   
脱毛と皮膚の発赤
 
犬の神経性皮膚病
 
被毛をよくみると途中で折れたように見えます。被毛も咬んだり舐めたりすることが原因です。アトピー性皮膚炎やノミの寄生、ストレスによる神経性の皮膚炎などが原因の場合が多いようです。 
脱毛と色素沈着
 
 
この犬は甲状腺の機能低下がみられました。甲状腺ホルモンの剤の内服治療により改善しました。
  
 
 
脂間部の発赤
 
犬のアトピー性皮膚炎
 
アトピー性皮膚炎でこのような症状がよくみられます。マラセチア(真菌)の過剰増殖がみられることもあります。 
 
乳腺腫瘍
 
犬の乳腺腫瘍
 
犬の乳腺腫瘍の薬50%が悪性です。肺に転移しやすい腫瘍です。最初の発情前に不妊手術をすることにより90%以上の確率で乳癌の発生を防ぐことができます。
脂肪種
 
犬の脂肪腫
 
ほとんどが良性の腫瘍ですがまれに悪性の脂肪肉腫の場合もあります。大きくなると問題がおこりますので早めの切除手術が必要です。
皮膚の腫瘍
 
犬の肥満細胞種
 
この犬は病理検査の結果肥満細胞腫でした。広範囲の外科切除が必要です。悪性度が強く再発することも多い腫瘍です。